2020年8月下旬、ハリケーン「ローラ」が米国に上陸し、テキサス州南東部とルイジアナ州を中心に甚大な被害をもたらしました。
ルイジアナ州のサルファーの第一バプテスト教会は、ハリケーン・ローラで大きな被害を受けた建物の1つでした。教会は水害と風雨によって広範な物的損害を受けたため、Paul Davis Restorationに連絡して、修復プロジェクトの先陣を切るように依頼しました。
「暴風雨のせいで建物の屋根の65~70%が吹き飛んでしまいました」とPaul Davis Restorationの商業開発ディレクター、Shawn Finch氏は言います。「暴風雨の大部分が教会内に吹き込み、建物は全面的にダメージを受けました」
Paul Davis Restorationの担当者はMatterportの3D技術を使って損害を評価し、被害の大きさを的確に伝える、精度の高い教会の修復見積もりを提供することができました。
現場スタッフの安全を脅かすことなく、同社の復旧担当者は教会をスキャンしてMatterportデジタルツインを作成し、わずか数時間のうちに、写真並みの精度で修復不可能な品目や損害を記録した保険用の証憑が完成しました。また、同教会の牧師がまるで現地にいるかのように歩き回れるデジタル空間も出来上がりました。
復旧プロセスにMatterportを導入して以降、Finch氏のチームは現地訪問回数を40%、見積もり所要時間を50%低減し、Xactimate用Matterport TruePlanの利用でスケッチにかかる時間を75%改善しました。
Matterportのテクノロジーで進歩を加速
業界歴50年以上のPaul Davis Restorationにはイノベーションの歴史があり、その中には業界を変革した多くのプロセスも含まれます。例えば、損害調査担当者との協働、見積もり自動化の導入、水害の測定・モニタリングのためのコンピューターシステム構築などがあります。
2019年以降、Paul Davis Restorationは、Matterportの3D技術とTruePlanサービスを積極的に取り入れ、プロセスの最適化を通じて業務を進化させています。2021年1月にテキサス州を襲った大寒波の渦中など、コロナ禍においてフランチャイズ加盟店が業務を継続し、復旧のニーズに対応するための支援を提供するうえで、Matterportが非常に重要な役割を果たしました。
「実証済みの信頼できるプロセスは数多くありますが、新型コロナのせいで誰もがリモート見積もりと3Dキャプチャのテクノロジーを採用せざるを得なくなりました」とPaul Davis Restorationの最高情報責任者、Shawn Clark氏は言います。「当社は新型コロナのロックダウンに先立って、フランチャイズ加盟店のトレーニングとイネーブルメントに注力しました。ですから、テキサス州が
氷点下の気温に襲われたとき、Matterportを駆使して損害を3Dで正確にキャプチャすることができました」
2019年からMatterportを使って見積もりを一元化した結果、Paul Davis of Utahの見積もり担当VPであるEric Blaser氏は、見積もり担当者の能力が3~4倍に向上したことを実感しています。
一元的な見積もりと財物損失のデジタルツインのおかげで、情報を入手可能になってから見積もりを承認者に送るまでの時間は半分に短縮しています」とBlaser氏は証言します。
保険業界全体で連携作業を改善
保険見積もり担当者は、Paul Davis Restorationが提供するMatterportデジタルツインを非常に重要なツールと考えています。安全上のリスクから現地で実際に立ち会えない緊急時でも請求のための見積もりを作成することができるためです。
保険業界で35年以上の経験を持つJ.Tim Scanlan氏は、Matterportのデジタルツインを請求処理に使用することで見積もりや作業の精度が向上することを、Paul Davis Restorationでの3D技術を利用するメリットと評価する理由に挙げます。
「Matterportの活用で、顧客の自宅を訪問しなくとも修理の見積もりを作成することができます。3D内で損害の確認と測定ができるため、見積もり精度は現地へ出向いた場合に匹敵すると考えています」(Scanlan氏)。
「財物損失のMatterportデジタルツインは、家の中に何があったか、損害前と損害時の家の状態、家の中にあって損傷を受けた可能性がある個人の所有物を示し、必要な視覚的な証拠を提供してくれます」とScanlan氏は説明します。
同氏はまた、Paul Davis Restorationが損害のデジタルツインを共有する際の透明性を高く評価し、「Matterportを使って見積もりを作成すると信頼度は大幅に高くなり、安心して作業を進められます」と語っています。
PAUL DAVIS RESTORATIONについて
1966年に設立されたPaul Davis Restoration, Inc.は、水害、火災、カビ、暴風雨、災害による住宅および商業施設の損傷を清掃、修復するサービスを提供するフランチャイズ組織です。独立経営されている300以上のフランチャイズ店を米国とカナダで展開する同社は、有資格の専門家と連携して緊急の修復、再建、改装が必要な地域の復興プロセスを支援しています。
50年以上の経験を有するPaul Davisのフランチャイズネットワークは、革新性、臨機応変さ、共感と最高級の顧客サービスを重視し、卓越した復旧サービスを提供しています。
本社
フロリダ州ジャクソンビル
業界
住宅用不動産
課題
緊急対応が必要な地域での復旧プロセスに関する時間と安全面での問題を軽減する。
製品
Matterport Pro 2、Xactimate用Matterport TruePlan
解決策
Matterportを使用してデジタルで損傷した物件のキャプチャ、スケッチや測定を行うことで精度を損なうことなく効率を改善します。
成果
- 現地訪問回数を40%低減
- Xactimate用Matterport TruePlanで物件スケッチの作成所要時間を75%短縮
- 見積もりの作成が50%迅速化
- Matterportのデジタルツイン内でデジタル測定を行うことで、物件や損傷箇所の測定にかかる時間を75%短縮、見積もり担当者の対応能力を最大4倍に向上。
https://nginx.production.matterport.us2.amazee.io/ja/industries/case-studies/paul-davis