Jellis Craig、Matterportを活用して競合他社をリード

早期導入

メルボルンの不動産ビジネスは、オーストラリアで最も競争が激しいと言われています。メルボルンの販売・賃貸物件を掲載する一流不動産会社は、優れたサービスを提供することで知られており、顧客を獲得するには常に競合他社との差別化を図る必要があります。

Jellis Craigは突破口を見つけました。1991年に設立されたこの不動産グループは、倫理感、誠実さ、親身なサービスに加えて先進的な考え方やイノベーションへの取り組みで高い評価を得ています。同社は豪ビクトリア州での高級物件の販売と賃貸に特化しており、メルボルン市内に複数のオフィスを戦略的に構えています。同社が持つ強力な武器の中に新技術の早期導入があります。

同社は不動産物件ポータル、realestate.comと長期的な取引関係にあり、2014年に同社の仲介担当者からMatterportカメラの活用方法を知りました。つまり「物件をキャプチャして、ナビゲート可能な没入型3D体験を作成」するのです。これは、現地見学の次善策となり得ます。

両社はMatterportを試してみることにし、Jellis Craigの物件の一部をスキャンしました。「realestate.comとの提携で、Matterportでのスキャンを当社のウェブサイトに確実に掲載し、運用することができました」と部門長の Sam Nokes氏は感想を述べます。「この協力関係がなければ、スキャンを使ってバーチャルツアーをお客様に提供することはできなかったでしょう」

当時、メルボルン地域ではMatterportを使用している企業は皆無でした。Jellis Craigは差別化要因を見つけたのです。

「スキャンが実際の物件とそっくり同じに見えるので、お客様は驚かれます」とマーケティング・管理コーディネーターのAngela Ambrosino氏は誇らし気です。「バーチャルツアーをお見せした後、実際の物件をご覧になってがっかりされる方はいらっしゃいません。Matterport体験を提供したいがために当社での物件掲載を希望される家主の方も多数おられます。そこが他の仲介業者と違う点です」

高度な分析でリスティングの質を改善

半年後、Jellis Craigは自社用にMatterport Pro2カメラを購入しました。また、地元の技術スタジオPHORIAと新たな提携関係を結びました。PHORIAは、不動産業界専用の3DバーチャルツアープラットフォームCAPTUR3Dの開発企業です。Jellis Craigの担当者が自社でMatterportスキャンを作成すると、CAPTUR3Dチームが静止画やフロアプランの補正、高度な分析の適用に取り掛かります。

「Jellis Craigは、当社が初期に提携した企業の一社でした」。PHORIAのシニアアカウントマネージャー、Alex Hitchcock氏はそう振り返ります。「同社との協業で、不動産業界の仕組みが非常によく理解できました。写真のレタッチ、フロアプラン、動画、ユーザーのコンテンツ使用方法の分析、ユーザーが何をどのくらいの時間見るかといった点での不動産会社のニーズについても同様です」

不動産仲介会社は物件を紹介した後、入居希望者から必ずしもフィードバックを得られるとは限らないため、CAPTUR3Dの分析は特に重要になります。分析結果には、入居希望者が最も多くの時間を見学に割いている物件や部屋が示されているため、Jellis Craigはどこかに問題があるのか、例えば、バスルームやキッチンに少し手を加える必要があるかを判断することができます。

「閲覧数が多くても、問い合わせ数が通常の半分しかないスキャンがあれば、それは危険信号です」とAmbrosino氏。

ロックダウン中でも成功を収める

2020年初頭にコロナウイルスによる初のロックダウンが実施され、メルボルンの不動産ビジネスはストップしました。ロックダウン後、Jellis Craigの仲介担当者はMatterportを使ってできるだけ多くの物件をキャプチャすることで第二波に素早く備えました。「それが功を奏しました。2回目のロックダウンがあったにもかかわらず、Matterportのおかげで現地の内覧なしに、80件の物件をリースすることができ、そのうちの40件のリースは1か月以内に決まりました」（Ambrosino氏）。

仲介担当者は入居希望者に直接物件を案内することはできませんでしたが、アパートや住宅をオンライン上のバーチャルツアーで紹介することができました。入居希望者はスキャンから寸法を入手することができたため、家具のサイズが合うかどうかも確認できました。ほとんどの場合、24時間以内に物件が予約されました。

「メルボルンのあるビルでは36戸の賃貸物件があり、当社が1戸、他の代理店が残りの35戸を担当しました」とNokes氏は説明します。「これらの物件は基本的にまったく同じアパートメントでしたが、Matterportの3Dスキャンを導入しているのは当社のみで、賃貸契約にこぎつけることができたのも当社だけでした。ロックダウン終了時点で、他の35戸はまだ借り手がつかない状態でした」

大幅なコスト削減

Jellis CraigはMatterportを利用することで物件をより迅速にリースしています。またコストの削減にもつながりました。

リースコンサルタントの人数を4人から2人に減員できたため、毎年15万ドルから20万ドルの経費節減につながっています」（Ambrosino氏）。

また、顧客が他州や海外からメルボルンに引っ越してくる場合でも、世界中のあらゆる場所からMatterportのスキャンデータを確認できるため、リロケーションエージェントによる仲介の必要がなくなっています。「Matterportがなければ物件を気に入るかどうか入居者がまったく判断できないようなケースでさえ、契約成立につなげることができます」とAmbrosino氏は語ります。

競合他社も追いつこうと躍起になっています。「メルボルンで長年にわたってMatterportを活用しているのは当社だけです」とNokes氏。「今では競合他社の一部も使用していますが、遅れを取り戻している段階です」

Jellis Craigはオーストラリアのメルボルン州に拠点を置く大手不動産グループで、先進的な考え方とイノベーションへの取り組みで他社との差別化を図っています。1991年に設立された同社は、オーストラリアのビクトリア州内とその周辺の高級物件の販売とリースを専門に事業を営んでいます。

 https://www.jelliscraig.com.au/

本社
オーストラリア・メルボルン

業界 
住宅用不動産

課題
顧客に役立つ先端技術に早くから投資することで、競争の激しい不動産業界で主導的な立場を維持する。

製品 
Matterport Pro1
Matterport Pro2

解決策 
Matterportで現地での物件訪問に次ぐクオリティの不動産物件のバーチャル3Dツアーを作成します。

成果
掲載物件数が増加
CAPTUR3Dとの統合により、掲載物件の業績を深く理解
年間事業費を最大20万ドル削減
市場シェアを大きく拡大