家族経営の仲介会社が全国トップクラスに
家族経営の不動産仲介業者であるBeMiは、スロバキア全土の顧客と密接に連携しています。パーソナライズされた顧客サービスの提供を通じて、顧客ニーズの選択眼を磨いており、食料品から中古車までオンラインで何でも購入できるこの時代、利便性こそ顧客ニーズにこたえるカギとみています。住宅購入や賃貸の希望者であっても、午後いっぱい時間を使って家を一軒一軒回り、理想の家を見つけたいと思う人はそう多くありません。
顧客と100を超える同社の仲介業者の双方が取り入れやすい方法で住宅の内覧を合理化する手段を探していた同社が注目したのが、Matterportでした。BeMiの経営陣は、寸法精度の高いMatterportのデジタルツインを使って没入感あふれるバーチャルウォークスルーを創り出すというアイデアを採用したのです。
2019年、BeMiはスロバキアの不動産業界でもいち早く、購入や賃貸の希望者に対して実際の物件内覧前にデジタルウォークスルーの提供を始めました。
「Matterportの導入で、スロバキアのほぼすべての不動産仲介業者に対して競争上の強みを獲得できました」とBeMiのシニアブローカー、Lucia Bystrická氏は説明します。「当社のお客様は、Matterportを使って都合のよいタイミングで自由にスペースを内覧でき、ご自分にとって理想的な家を賢明な形で選択していただけます」
MeMiは仲介業者のオフィスに3Dカメラを設置して、物件のデジタルツインを容易にキャプチャできるようにしました。この仲介業者はMatterportデジタルツインを使って、約80%の物件のバーチャルツアーを素早く作成しました。顧客から圧倒的な好評に勇気づけられたBeMiは、国内最大手クラスの不動産サイト(topreality.sk、nehnutelnosti.sk、bazos.sk、reality.sk)上でツアーを共有することにしました。
新居への扉を開く
BeMiは物件の大半のバーチャルツアーを1年で開始することができました。それはMatterportを使うと、個々の仲介業者がデジタルツインを容易にキャプチャできるからです。
当初はMatterport Pro 2カメラを使って物件をスキャンしていました。また、社内のキャパシティを拡大するために、Insta360デジタルカメラを各支店に購入しました。iPhone版Matterportと低価格な小型Insta360デジタルカメラを統合することで、仲介業者がデジタルツインをキャプチャして、住宅のあらゆる面を再現した没入型3Dツアーを素早く作成するためのプロセスを簡素化しました。
Matterportデジタルツインのウォークスルーでは、買手や賃借人はエリアを拡大表示して、空間の全体的なレイアウトから天井の高さ、ドアや窓の大きさ、さらにはコンセントの位置などの細かい情報を確認できます。
「Matterportを使えば、単に写真を撮影するだけでなく、実際に現地を訪れずに物件を見学しているような体験を作り出すことができます」とBystrická氏は指摘します。
「Matterportを使って住宅掲載物件と閲覧プロセスを再考することで、当社の仲介業者は住宅のステージングや対面見学のスケジューリングに時間を費やすことなく、買手や賃借人が何を重視しているのかに注意を向けることができるため、自分の仕事をより効果的に進めることができます」
Matterportの導入で、住宅販売契約締結までの時間も短縮し、プロセスが効率が改善しました。提携仲介業者でのウェブ掲載物件の合計数は12%増加し、バーチャルツアーを掲載した物件広告はそうでない物件広告に比べて17%も多くのリードを獲得しています。これにより、物件1軒当たりの問い合わせ件数が20%増加しました。
買手と賃借人は物件をつぶさに閲覧することが可能に
顧客の利便性を高めるため、BeMiは買手と賃借人に自分の好みにあった住宅のバーチャルツアーへのリンクをメールで送りました。パンデミックの間は、この方法が公衆衛生対策の標準的なサポート方法となりました。2020年1月以降、BeMiのバーチャルウォークスルーのトラフィックは22%と急増しています。
Matterportを導入以前には、仲介業者は売主の物件がある現場まで足を運び、長時間寸法を測り、メモを取って購入希望者に伝えていましたが、結局完全なフロアプランを求められることも少なくありませんでした。現在では、売主の物件を1回だけ訪問し、iPhone版MatterportとInsta360のカメラで短時間デジタルツインをキャプチャすれば作業は完了。後はMatterportプラットフォームがフロアプランを自動生成してくれます。BeMiでは、仲介業者がデジタルツインのキャプチャを利用する場合、現地訪問のみの場合と比較して、物件にかける時間が約20%短くなると試算しています。売主はバーチャルツアー導入により、オープンハウスを開催したり、フロアプランを作成して公開したりするコストや時間を負担する必要がなくなります。また、住宅のバーチャルツアー体験後に購入/賃貸希望者から連絡を受けた場合、比較的真剣に検討していると判断できます。
各物件広告にフロアプランや臨場感あふれるバーチャルツアーを掲載することで、購入や賃貸の希望者は、現地で内覧すべき物件とリモート入札すべき物件の見極めに必要な情報を早い段階で得られます。測定モードを使えば、こうした希望者はどの部屋の寸法でも把握することができ、窓回りの装飾やお気に入りのソファの置き場所に悩むこともなくなります。
バーチャルツアーを繰り返し見て、好きなときに平面図を確認できるので、買手と賃借人は対面見学を最も興味のある家に絞って予約することができます。ただし、気に入った物件が見つかったら価格交渉にあまり時間をかけない方がいいかもしれません。BeMiがバーチャルツアー付きで掲載している住宅は、バーチャルツアーがない住宅よりも12%早く売却されているからです。
「精度の高いMatterportのデジタルツインの活用で、バーチャルウォークスルーに参加すればスペースに関するあらゆる詳細が確認でき、お客様からも信頼いただけるようになりました」とBystrická氏はコメントします。「Matterportにより販売プロセスはよりスピーディで、安全になっています。一方、ご購入や賃貸をご希望のお客様にはリモートで新居候補を自由にじっくりとご体験いただけます」
顧客サービスの基盤を強化
Matterportをいち早く導入したBeMiは、先の見えないコロナ禍において健康と安全面の問題から対面案内ができなかったときでも、住宅販売を継続していました。買手と賃借人の新たな波がバーチャルツアーの便利さを受け入れている中、数回のクリック操作で次の家を探せるようにすることでBeMiはスロバキアの活発な住宅市場の最前線に立ち続けています。
「スロバキアでMatterportを率先して採用した当社は、不動産市場にもたらした革新に誇りを持っています」とBystrická氏は言います。「Matterportのおかげで、多彩な質の高いサービスを買手と売手に提供することができます。これらのサービスにより、住宅の売買がかつていないほど迅速で簡単になり、楽しいプロセスになっています」
BEMIについて
BeMiは、スロバキアの住宅物件の販売と賃貸を取り扱う100人以上の自営不動産ブローカーを擁する家族経営の不動産仲介会社です。不動産の評価や財務コンサルティング、移転の際の法務サービス、物件の宣伝などのサービスも提供しています。 https://www.realitybemi.sk/
本社
スロバキア・ニトラ
業界
住宅用不動産
従業員
124人のフリーランス仲介業者
課題
顧客が住宅物件をより手軽に、利便性高く内覧できる環境を実現する
製品
Matterport Pro 2、iPhone版Matterport、Insta360
解決策
BeMiは高精度なMatterportデジタルツインを作成し、魅力的なバーチャルツアーを共有することで、販売サイクルを迅速化し、物件販売の回転率を上げています。
成果
- 住宅購入・賃貸の申し込みが20%増加
- 物件の市場投入から成約までの期間を平均12%短縮
- バーチャルウォークスルーを使用して、物件あたりのリード件数が17%増加
- ウェブ掲載物件の総数が12%増加
- デジタルツインで仲介業者が物件にかける時間が20%減
https://nginx.production.matterport.us2.amazee.io/ja/industries/case-studies/bemi